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紅茶が持つ効果・効能とは

紅茶が持つ効果・効能とは

紅茶には緑茶と違う成分が豊富に含まれており、その効能も多くあるようです。一方で、過度な摂取が原因で副作用が起こる可能性もあります。この記事では、紅茶に含まれる成分・効能について確認しながら、飲み方の注意点についても紹介しています。

目次

1.紅茶に含まれている主成分
2.紅茶によって得られる効能

 

紅茶に含まれている主成分

紅茶に含まれている主な成分は、タンニン・カフェイン・テアニンなどが挙げられます。ここでは、この3つの成分の含有量と効能について見ていきましょう。


タンニン

タンニンはポリフェノールの一種で、渋味を感じる成分として知られています。紅茶に含まれているタンニンは、平均で14.3%程度。含有量は産地によって異なり、少ないもので約8.4%、多いものでは約18.2%で、紅茶のおよそ1割~2割程度の成分がタンニンであることが分かります。

紅茶のタンニンには未酸化のカテキンや、発酵する過程で生成されたテアフラビン・テアルビジンが含まれています。 タンニンは、抗がん性・抗酸化性・抗菌性の作用を持つだけでなく、鉄分の吸収を緩やかにする作用もあるとされています。


カフェイン

カフェインの代表格と言えばコーヒーですが、紅茶にも含まれており、その含有量は平均で約3.3%程度です。含有量が少ない産地で約2.6%、多いものでも約3.9%程度で、ダージリンティーやセイロンティーではほとんど差がありません。

カフェインには強い利尿作用がある一方、脳や筋肉を刺激する興奮作用があります。眠気やだるさを軽減する目的として、医薬品や清涼飲料水などに使われており、摂取後に運動すれば脂肪の排出を促し、ダイエット効果があるともいわれています。

ただし、カフェインは過剰摂取によって中毒症状を引き起こす可能性が指摘されているため、過度な摂取は注意が必要です。健康な人では1日あたり200mg(紅茶4杯程度)であれば問題ないとされています。


テアニン

テアニンは、たんぱく質に含まれているアミノ酸の一種で、紅茶の甘みを左右しています。テアニンは含有量の少ない産地で約200mg、多い産地で800mg程度です。血圧の上昇を抑えることや脳・神経機能の調整に効果があるのでは、と期待されています。

 

紅茶によって得られる効能

紅茶成分の効能は多くあり、近年では健康効果に関するさまざまな研究が行われています。ここでは、紅茶の摂取による主な効能について見ていきましょう。


血糖値のコントロール

パンやご飯などの炭水化物は、アミラーゼ・マルターゼ・スクラーゼなどの酵素によって糖に分解、吸収されます。血糖値の急激な上昇は、その分解が急激に進行することで起こります。紅茶を飲むと、酵素の活動を抑制するため糖の吸収が緩やかになり、血糖値の上昇を抑えられる可能性が指摘されています。


脂質の吸収を抑えやすい

紅茶に含まれるポリフェノールは脂肪の分解を抑制するため、脂肪の吸収を抑える効果が あるとされています。同じ茶葉から作られる緑茶や烏龍茶などと比較した実験で、紅茶の摂取による結果が、最も脂肪の吸収を抑えたようです。 カフェインの過剰摂取とならないように、食事やお菓子と一緒に適切な量を守って飲むことでメタボ対策にも役立つかもしれません。


風邪やインフルエンザの予防

紅茶に含まれるポリフェノールは殺菌・抗菌作用 があるといわれているため、風邪やインフルエンザ予防にも効果があると考えられています。ただし、研究段階であり完全に断定されているものではありません。手洗い・うがい を正しく行い、一般的な予防法と組み合わせることで効果の向上が期待できるかもしれません。


リラックスしやすい・アンチエイジングにも効果的

副作用の懸念は、紅茶の「過剰摂取」によって生じます。含まれている成分の過剰摂取が、思いがけない働きをすると考えられています。


タンニンの過剰摂取

タンニンは、鉄の吸収を抑制する作用を持つといわれており、多量摂取によって鉄分の吸収が阻害され、貧血などの症状を引き起こす可能性があります。脂肪や糖の吸収を抑える際には、食前・食中・食後30分以内に飲むことが効果的とされていますが、食事から鉄分の摂取をしなくてはいけないときは、タンニンの作用について覚えておいた方が良いでしょう。何杯も飲み続けてしまうことは避け、1杯~2杯程度に抑えるようにしましょう。

カフェインの過剰摂取

紅茶の飲み過ぎによって、カフェインの過剰摂取になる可能性があります。カフェインは神経を鎮静させる作用を持つ「アデノシン」という物質と化学構造が似ているのも特徴です。カフェインが、本来アデノシンが結合する場所に取り付くことで、アデノシンの本来働きを阻害し神経が興奮状態となります。カフェインの過剰摂取によって中枢神経系が刺激されると、めまい・心拍数の増加・不安・震え・不眠に繋がるリスクがあります。

また、消化器系への刺激により、利尿作用だけでなく下痢・吐き気・嘔吐の危険性もあるため、適切な量を守って摂取するように心がけましょう。
 

まとめ

紅茶の成分は、適切な摂取量を守っていればさまざまな効能をもたらしてくれると言われています。しかし、いずれも個人差があり、必ず効果があるというものではありません。

健康のためにはバランスの取れた食事を摂り、適度な運動をして、しっかりと睡眠を取るなどの生活習慣の改善が肝心。紅茶は日常生活のパートナーとして、1日の限度(4杯程度)を意識しながら、楽しんでみてはいかがでしょうか。

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